◆緊急事態宣言下における新郎新婦のご質問に対する回答例◆
カテゴリー :キャンセル・日程変更
該当する施設:緊急事態宣言対象施設・対象外施設
Q.(延期して再延期と延期を重ねていますが)今の状況では日程を決めることができません。新婦は保健所に勤務もしていますし、その中で日程を決めろというのは酷すぎます。もう少し待ってください。
【さらに日程決定時期を延期する場合】
「ご事情はよく分かりましたので最大限協力させていただきます。ただ、この度の日程変更はあくまで婚礼規約上の規定を超えた特別扱いとしてのご対応であるため、最終的な期限を●年●月末までと設定させてください。」
【さらなる日程決定時期の延期には応じない場合】
「ご事情はとてもよく分かります。ただ、この度の日程変更はあくまで婚礼規約上の規定を超えた特別扱いとしてのご対応であるため、これ以上引き延ばすことができません。恐縮ですが、他のお客様も同様にご事情が様々な中一律でお願いをしておりますので、●月末までに、●年●月までの日程で開催日をご指定ください。」
コロナは終息していないのに特別扱いを切り上げるとはあんまりです。なぜ今になって切り上げるのですか。
「当初は新型コロナウイルスの実態もよく分かっておらず、国や自治体、または業界団体からの動きもはっきりしていなかったため、当社としてもご契約の内容を超えて出来る限りの日程変更に応じていました。
ただ、その後経済産業省も関与して「業界ガイドライン」が設定され、それに基づく婚礼の実施が全国的に広がっていること、
また、緊急事態宣言等においても結婚式の開催や参列自体に対して直接的な自粛要請は出されなかった実態があることを踏まえると、当時と今とでは環境が大きく異なってきています。
こういった状況を踏まえて法律の専門家にも確認し、●月末での特別扱いの終了を決定した次第です。
もともとが婚礼規約の内容を大きく超えた特別扱いでございますので、新型コロナウイルスが完全に終息するまで延長するわけにはいきません。この点、何卒ご理解をいただきたくお願い申し上げます。」
【法的側面からの解説】
法律上や契約上はあくまで「婚礼規約」に規定された内容が原則であり、コロナ下での特別対応はあくまで例外的なものです。特別対応を提示した際に「コロナが終息するまで無期限で日程変更をお請けします」などの特別な約束があれば話は別ですが、そうでない以上は、一定程度の合理的な理由が認められれば事業者側から特別対応の終了を持ち出すことは当然だと考えられます。
なお、その際の合理的な理由の例としては、
・ 経済産業省も関与して業界団体から「業界ガイドライン」が発表されていること。
・ 緊急事態宣言下においても結婚式の開催や参列に対して直接的に自粛要請は出されていないこと。
・ 実際に結婚式が全国で開催されていること。
・ 自社施設において感染対策を講じていること。
などが考えられます。
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