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JASRAC勝訴 「演奏権」をめぐる訴訟で初の判決

婚礼施設やレストランの中でBGMを流す際に問題となる「演奏権」に関連して、日本音楽著作権協会(JASRAC)が使用料を支払わず店内でBGMを流していた札幌市中央区の理容店の男性経営者に対し、使用料の支払い等を求めて提起していた訴訟において、札幌地方裁判所は19日、JASRAC側の訴えを全面的に認め、男性経営者に約3万1千円の支払いを命じる判決を出しました。

これを報じた19日付北海道新聞によると、JASRAC管理のBGMの無許可利用に関する訴訟の判決は全国で初めてとのことです。

****ブライダル事業者さんにはここからがポイント!*****

ブライダルビジネスにおいて問題となる音楽著作権には、

ホテル・式場が当日のBGMを流す際に問題となる「演奏権」と、

映像製作事業者等がプロフィールビデオや記録ビデオを作成する際に問題となる「複製権」とがあります。

このうち「複製権」については、

2017年3月にJASRACが映像製作事業者等を提訴し係争中であることが広く知られており、法的な観点からも、特に記録用映像を作成する際にどこまでの楽曲について使用料を支払うべきか(「写り込み」の範囲)については、まだはっきりしない面も残っています

一方で「演奏権」については、

法的には楽曲を用いてビジネスをしているホテル・式場がこれを支払わなくてよいとする法的根拠は見出し難いのが現状です。

そのため、BRIGHTで把握している限りでも、全国でいくつか支払い実績のない、または(JASRACから見れば)一部不十分な実態のあったホテル・式場が、個別にJASRACから過去分の支払いについて請求を受けて協議中、というような事案が少なからず存在していますが、JASRACの請求を法律を盾にすべてつっぱねる!というのは(いくらBRIGHTがブライイダル事業者寄りで考えても)難しいと認識しています。

今般の判決はあくまで理容室におけるBGMをめぐる案件であり、請求額も非常に少額(約3万円!経済合理性だけ見れば考えられません!)ではありますが、逆に言えば、

① JASRACは請求額が少額であろうと訴訟を提起し判決を求めてくること

② 裁判所もJASRACの理屈を容認する可能性が高いこと

が、改めて明らかになったと言えそうです。

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