【お名前読み間違え】Q 司会者が婚礼当日に声が出なくなり、代行の司会者となった。代行の司会者は、新郎のお名前を読み間違えてしまい、お開き後、新郎より司会者のせいで台無しになったので、司会料は払わない、


A ご質問の前提がどのような権利関係なのかがはっきりしないので、業界において一般的な、司会というサービスを一旦会場側で請け負って、それを外部の司会者にアウトソースした事例を前提に回答します。司会者が新郎のお名前を間違えるというのはかなり大きな失態ですし、それが冒頭の紹介や退場の時など重要な場面であれば、司会サービスの提供の一部に契約上不完全な履行があったと判断される可能性が出てきます。この場合には、新郎新婦に対しては、司会サービスを請け負っている会場が一義的に責任を負うことになりますので、司会料としていただいていた金額の一部返金(法的には全額返金という理屈は立ちにくいです)と、いくばくかの慰謝料を負担することになります。それらの金額がどの程度かというのは事例ごとに判断するしかないのでここでは触れませんが、問題はその後です。たとえば一旦会場がお詫び金など10万円を支払って解決した場合、会場は外注先である司会業者に対して「求償権」と呼ばれる権利を根拠に、その負担を請求できます。つまり「お前たちのせいでこの損害が出たので、代わりに負担せよ」と言えるのです。ただし、司会者の失敗の原因の一部が会場の失態(たとえばフリガナをふっておかなかった等)があった場合や、会場が法的に妥当とされる範囲を超えた金額のお詫び金を支払っているような事例では、必ずしも全額を司会業者が負担する義務を負うわけではないことも押さえておきましょう。いくら司会者尾せいだからと言っても、あまりに法外な金額で決着させた場合には全額を負担してもらうことはできません。