Q.会場側で間隔を空けたレイアウトを提案するも、お客様が多くを招待したいと間隔を空けられないケースのレイアウトも出てくると思いますが、仮にその席で(後々)感染症が出た場合の責任の所在はどうなるのでしょうか?
A.ガイドライン通りに対応しなかったからといって「感染は直ちに会場の責任」ということにはなりません。法的な意味で感染に対して会場に過失が認められるかどうかで、法的な責任を負うかどうかが決定されます。ただ、その判断の中でガイドラインをどこまで遵守していたかは判断要素のひとつにはなりうると考えます。
Q. 既契約ゲストがガイドラインのことを知っていて会場が遵守努力をしたが100%でない場合ゲストからの解約はお客様都合と言えるのでしょうか?
A.程度問題だと思います。そもそもガイドラインの内容は一言一句すべて遵守しないといけないものではなく、専門家会議の提言では各現場での「試行錯誤」「創意工夫」が求められているものです。会場の特性を踏まえて、おおむねガイドラインの要請を満たした環境を提案できていれば、それでも納得がいかないから解約という新郎新婦がいても、それは「お客様都合の解約」という結論になるだろうと考えます。
Q.ソーシャルディスタンスをお客様希望によりとらない場合、その内容を確認、署名をいただくようにする予定ですが、いかがでしょうか。
A.ソーシャルディスタンスの件に限らず、合意を書面にまとめ署名しておくことは事後の紛争予防の観点から望ましいと思いますし、積極的にお勧めします。
Q.フリーランスで、レストランウエディングの会場と契約をして70名の結婚式を10月に行う予定でしたが、会場がガイドラインを守るにあたり、50名以上の婚礼は今後一切予約を受けない、現在受けている予約もすべて2部制に変更するように、という話がありました。この場合、会場側の指示に従って行うしかないのでしょうか?
A.個別の契約内容について分からない部分もありますので一般論の回答になりますが、会場側には契約上「契約通りサービスを提供する義務」があります。したがって契約相手の同意なく一方的に内容を変更することは、よっぽど合理的な理由がないと認められません。確かにコロナ禍への対応は必要ですが、相手の意思も聞かず、一方的に人数制限をしたり開催のあり方を変更したりすることが容認されるハードルは低くありません。本来は会場とプロデュース事業者、そしてお客様との協議によって、ガイドラインの趣旨に沿った形を模索していくべきだと考えます。
Q.コロナ前に契約済のお客様でガイドラインに沿うと会場に希望人数が入らない場合は 会場を変えてもらう事が前提なのか?それともガイドラインでのキャパを案内したうえでもともとのレイアウトで入れるべきなのか?
A.ここまでの回答と一部重複しますが、ガイドラインの内容だけが絶対ではありません。ガイドラインの趣旨に沿って感染拡大のリスクを軽減しつつ、新郎新婦の望む結婚式のあり方を、会場とお客様との協議によって模索していくべきだと考えます。
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