第4回 JASRACが3年連続で全国一斉に民事調停を申し立て!
一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は去る6月13日、美容室を中心とした全国の178事業者352店舗に対して、店舗にBGMを流す際に問題となる「演奏権」の適正な許諾を得ていないとして、一斉に民事調停を申し立てました。
JASRACが全国規模でこのような法的措置を展開するのは、これで3年連続となります。
単におさらいしておくと、ホテルや式場等の「会場」が楽曲を宴会場やレストランでBGMとして使用する場合には、その楽曲の作詞・作曲家等の権利者に対して「演奏権」の許諾を得なければなりません。
JASRACのリリースでは詳しく記載されていませんが、今般の法的措置は、こうした許諾を得ないまま楽曲をBGMとして使用していた事業者に対し、そうした状況の是正及び「未払い分」の支払いを求めたものと推測されます。
今回の申し立ての対象にブライダル事業者が含まれているかどうかは明らかではありませんが、この動きとは別に、JASRACと演奏権に関する包括契約を締結していなかったり、宴会場の数や面積が変動したのにそれを報告していなかったりした会場の中には、すでに個別に調査や請求を受けているところがあります。
この機会に、貴会場におけるBGMに関する料金が適正に支払われているか、念のため今一度確認してみてはいかがでしょうか。