2022年4月1日の法改正において、ブライダル事業にも直結する改定をピックアップ!

2022年4月1日は、ブライダル事業にも直結する複数の改正法令が施行された日です。

そのうち、影響力の大きな「民法」と「個人情報保護法」の改定を巡るQ&Aをお届けします。


Q.民法で「成年年齢」を規定した条項が改正されたようですが?

A.はい。成人となる年齢が「20歳」から「18歳」に引き下げられました。約140年前に民法で成年年齢が規定されて以来、初めての引き下げとなります。


Q.同じく民法で「結婚できる年齢」を規定した条項も改正されたようですね。

A.はい。従前は「男性が18歳、女性が16歳」とされていましたが、男女ともに「18歳」で統一されました。


Q.これによってブライダル事業にはどのような影響がありますか?

A.「成人となる年齢」も「結婚できる年齢」も18歳に統一されたことで、今後は未成年者が結婚式に関する契約をする機会がほぼなくなると思われます。

  従前は「新郎新婦(のいずれか)が未成年者」という場面が一定確率で発生していました。未成年者は法律で手厚く保護されていて、法定代理人(通常は親)の同意を得ずに契約した場合は取消権が認められることから、未成年者と契約する場合には、親御さんの同意を得るなど特別な対応が必要となっていました。

  しかし、今後はこうした場面はほぼ想定されなくなったと言えそうです。


Q.同日に改正個人情報保護法も施行されたようですね。

A.はい。改正点は複数あるのですが、ブライダル事業に影響が及ぶ2点に絞って解説します。

まずは「個人情報の漏洩等が発生した場合の報告・通知の義務化」です。

  従前は、個人情報の漏洩等が発生した場合においては、個人情報保護委員会に報告したり、本人に通知したりするよう努めるものとされていましたが、義務ではありませんでした。

  しかし今後は、「要配慮個人情報」の漏洩等や、「財産的被害のおそれのある」漏洩等、「1,000件を超える」漏洩等など条件を満たした場合には、漏洩等の事実を個人情報保護委員会へ報告し、漏洩等の発生した本人に通知することが義務付けられました。


Q.その「要配慮個人情報」とはどのような情報でしょうか?

A.不当な差別や偏見その他お不利益が生じないように、取り扱いに特に配慮を要するものとして政令で定められた個人情報を指します。ブライダル事業に関係しがちな種別としては「病歴」や「宗教」などの情報が挙げられます。これらの情報を事業者として取得するには、予め本人の同意を得ることが義務付けられています。なお、要配慮個人情報を取り扱う上での規制は2017年に設けられていますので、もし「知らなかった!」という事業者がおられれば大急ぎでご対応下さい。


Q.他にはどのような改正がありましたか?

A.個人情報保護法では、施行から一定期間で削除する運用としている場合の「参列者情報」のように、6カ月を超えて保有しないデータベースに保存されている個人情報を「個人データ」と定義づけています。そして事業者は「個人データ」については、本人から利用停止や消去の請求があっても、その請求の利用が目的外利用や不正取得の場合に限り対応する義務を負っていたところ、このたびの改正で、本人が利用する必要がなくなったと判断した場合や、個人情報保護委員会への報告義務のある重大な漏洩等が発生した場合など、利用停止や消去の請求に応じなければならない範囲が拡大しました。

  この改正により、今後は参列者からの「個人データ」に対する請求が増加する可能性があります。