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【緊急配信】巨大地震が結婚式直前か最中に発生した場合の法律関係とは?/BRIGHT NEWS vol.177

7月29日
読了時間: 6分

TOPICS

『結婚式直前または施行中に巨大地震が発生した場合の法律関係』を巡る法律関係Q&A「結婚式の直前や最中に巨大地震が発生したら結婚式契約はどうなるの?」という切実なテーマについて7つのQ&A形式でまとめました。是非ご参考になさってください。

Q1.結婚式の直前に巨大地震により「施設の損壊」が発生してしまい、「物理的に結婚式の開催が出来ない」状態になりました。この場合の法律関係はどうなりますか?A1.原則として会場は受領済みの金銭を返金しなければなりません。巨大地震によって「物理的に結婚式の開催が出来ない」ようなケースには、民法第536条の『危険負担』という制度が適用されます。その結果、新郎新婦はそのサービスの対価を「支払わなくてもよい(=請求を拒否できる)」とされています。

そのため、会場は受領済みの金銭があれば全額を新郎新婦に返金しなければなりません。またこの場合は「新郎新婦による解約」でもないので解約料も請求できません

一方で、会場の責任で開催が出来なくなった訳ではないため、新郎新婦側が費やした交通費や宿泊代、購入済みの引出物代等を賠償する義務も負いません。

いうなれば、「双方痛み分けで解決」というのが『危険負担』の考え方です。

ただし、契約時に「非常時の特則」等で災害発生時の取扱いが定められていればそちらが優先して適用されます。Q2.結婚式の最中に巨大地震により「大規模停電」が発生してしまい、やむを得ず停電中は進行が中断し、その後再開し、予定されていたお料理やサービスは提供されて定刻にお開きとなりましたが、結果的に披露宴の時間が30分ほど短縮されてしまいました。新郎新婦は「短縮された分の会場費は返金して欲しい」とご希望ですが、返金する義務はありますでしょうか?A2.原則として会場は返金する義務を負いません。契約上のサービスが充分に提供されなかった場合(債務不履行)には、民法第415条に基づき、新郎新婦はそれにより生じた損害(提供されなかったサービス等)の賠償を請求することができます。ただしこれは「事業者に故意や過失があった場合」に限られます。確かにこの事例において新郎新婦の望んでいたサービスが提供されていない時間帯が出現してしまいましたが、巨大地震の発生による大規模停電は一般的には「不可抗力」であり、事業者に責任は認められませんので、原則としては賠償義務も発生しません。なお、実際に不幸にもこのような事態が発生して法律問題に発展した場合には個別具体的な事情を基に法的な判断がなされることとなりますので、上記の内容はあくまで法的な観点からの原則論であるとご理解ください。


Q3.結婚式の開催日を前に巨大地震が発生し、周辺地域に大きな被害が出ています。ただ幸いにして施設に被害はなく開催に支障はないので、会場としては予定通り開催するつもりですが、その方針自体は差支えありませんか?A3.差支えありません。巨大地震が発生しようと結婚式サービスの提供が可能なのであれば、原則としてそのまま開催という判断で差支えありませんし、逆に、新郎新婦の意向に反して会場側の独断で中止してしまうと契約違反の責任を問われかねません。ただ、新郎新婦や参列者等の安全確保に向けたアナウンス(来場される際の交通機関の乱れ等についての注意喚起)等はしておかないと、後から事業者としての注意義務違反を問われる場合がありえますので注意が必要です。Q4.Q3の事例において、新郎新婦が巨大地震の発生やそれによる社会不安を理由に、前日になって「延期したい」と要望してきました。この場合でも日程変更料を請求することは問題ないでしょうか?A4.法律上は問題ありません。原因はなんであれ、結婚式サービスの提供が可能な中で、新郎新婦のご意向やご都合によって発生した「延期」であれば、原則として婚礼規約に沿って日程変更料を請求できます(なお「解約」の場合の解約料も同じ考えです)。あとは事情を踏まえてお客様向けサービスとしてどう判断するか、という問題です。Q5.巨大地震の影響による新幹線や飛行機の運休によって参列できなくなった参列者が一部出ていまいました。新郎新婦から「人数分の料理代を減額してほしい」と依頼を受けました。法的には減額をする義務があるのでしょうか?A5.減額をしなければならない法的な義務はありません。私たちブライダル事業者は、契約された日時に、契約された人数の参列者をお出迎えし、契約されたサービスを提供することについては契約上の義務を負っていますが、「参列者が実際に参列するかどうか」まではコントロールできませんし、契約上の責任も負っていません。そのため、お気の毒ではありますが、会場側がその分を負担しなければならない契約上または法的な義務は認められないと考えます。なお、当然ながら「サービスとして」代金の一部減額などの配慮をすること自体は何ら問題ありません。Q6.巨大地震の発生による交通網の乱れで帰宅できない参列者が現れたため、新郎新婦から「参列者のホテル代を会場が負担してほしい」と依頼を受けました。法的に対応する義務があるのでしょうか?A6.対応しなければならない法的な義務はありません。これもA5.の回答と同じで、会場側は「参列者がいつどのように帰宅するのか」までコントロールできませんし、契約上の責任も負っていませんので対応しなければならない義務はありません。もちろん、こちらも会場が「サービスとして」特例措置を講じることは問題ありませんが、新郎新婦や参列者から強制される性質のものではありません。Q7.施行前日に発生した巨大地震により敷地内の樹木が倒れて景観の一部が変更したことを理由に、施行後の新郎新婦から「期待していた通りではないから一部返金して欲しい」と依頼を受けました。それ以外に施行上の問題はありませんでした。法的に対応する義務があるのでしょうか?A7.基本的にありません。巨大地震という不可抗力により景観が変更したことに会場側の過失はありませんし、結婚式サービス自体は契約通り提供出来ていれば損害も生じていません。会場側の樹木の管理が著しく不足していた、景観の変化が結婚式の価値を著しく下げるものだった等の特殊事例がない限り、原則として、減額に応じなければならない法的な義務は発生しません。いかがでしたでしょうか?

私たちは「いつ巨大地震が発生してもおかしくない」環境下で結婚式に携わっています。今は、九州での地震の被害が少しでも小さいことを祈りつつ、同時にもしまた発生した際に備えて法的な考え方を整理しておくことが大切だと考え、緊急配信いたしました。(Q&A監修:BRIGHT増渕勇一郎弁護士)


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「BRIGHT NEWS vol.177」では、熊本県を中心とした巨大地震の発生を受けて大至急情報発信を行いました。ご参考になれば幸いです。日本列島で生活するということは、地震や台風などの自然災害と向き合うことも意味します。「当たり前の毎日」への感謝の気持ちと「万が一への備え」を決して忘れることなく、自分たちがやれることに集中し、努力を重ねていきたいと改めて思います。

 
 
 

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