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Q. 当式場の横にマンションが建設され、景観が契約時と変わることが判明しました。工事は数か月後に開始される見込みです。工事中はクレーンが見えている状況が続きます。景観が損なわれてお客様からご指摘をいただいた場合は法的観点からどのように対応するのが好ましいでしょうか。こういった場合は先にお客様にご説明した方が好ましいでしょうか。法的観点も踏まえて教えてください。



A. 式場周辺環境の変化について、法的な見解をまとめます。


1.規約上の免責条項がある場合


貴社の規約に、「施設及び景観の保全・維持管理等に伴い、建物・植栽・室内の装飾品・器具・備品類の変更や修繕を行う場合があります。また周辺環境や眺望が変更される場合があることを予めご了承ください。」のような免責条項がある場合であれば、今回の事例はこれに該当しますので、契約上なにか貴社が責任を負うことはありません。


また、近隣で工事がある事実についても、変に遠慮する必要はなく、「いついつからいついつの間、工事が行われます。そのため会場までお越しになる際にはくれぐれもご注意ください。」と、『来場時の注意喚起』という形で事実は伝え、眺望や騒音については敢えて焦点を当てない報告でよいかと思います。


またもし「こんな眺望では嫌だ!」と言われたとしても「当施設としても周辺環境の変化はいかんともしがたく、第●条で予めお断りを入れておりました。結婚式自体に支障はありませんので何卒ご理解ください」と(特別謝る姿勢ではなく)理解を求めるのがよいかと思います。



2.規約に規定がない場合、法律上責任を負うか


「免責条項の規定」がない契約をしていたお客様であっても、直ちに貴社になんらかの法律上の責任が及ぶとは考えにくいです。

というのも、貴社が管理できるのはあくまで「施設の敷地内」のみであって、敷地を離れた他人の土地や建物の変化は(天候をつかさどることができないとの同じように)貴社では全く管理できません。

したがって仮に規約に「免責条項の規定」がなかったとしても、貴社としては1と同じように「隣地の工事については責任外」という立ち位置で冷静に対応すべきと思います。

あくまで親切として「工事が始まるので来訪時の足元はご注意ください」などのご案内はありかと思いますが、

逆に謝り過ぎたり意識しすぎてしまうとお客様に余計な不安感を与えてしまうリスクも否定できないので、注意が必要ではないかと考えます。




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