Q.新郎のお父様にとって大切なかたの祝電を読み忘れてしまい、お父様がご立腹になられています。こういうケースのよりよい対応方法を教えてほしいです。また、賠償方法にはどのようなものが妥当でしょうか?

A.本来こうしたミスはあってはならず、大変申し訳ないこととは思いますが、法的には単に祝電を読み忘れたからと言って、直ちに返金や減額をしなければならない義務が事業者に発生するわけではありません。


法律上、約束していたサービスを提供できない場合のことを「債務不履行」と言い、①事業者側に不十分な事由があったこと、②それによって損害が発生したこと、③不十分な事由と損害との間に因果関係があること、④事業者側の不十分な事由が事業者側の落ち度(故意・過失等)であることの4つの要件を全て満たした場合のみ、事業者側に損害賠償責任が発生します。


また、仮に4つの要件を全て満たした場合でも、賠償の範囲は①通常生じる損害、②予見できる範囲の損害に限られますので、単に「祝電が読まれず不快な思いをした(しかも契約当事者の新郎新婦ではなく「お父様」が。)」というだけで、お客様が事業者に対して具体的な損害賠償請求をするというのは、法的にはハードルが高いように思います。


ご質問の事例においては、事業者としては誠実にお詫びし、自らの判断でお詫びのカタチを示す(たとえば少額の金銭提示や菓子折りを持参しての謝罪等)ことで足りると考えます。