【この記事は2021年12月16日現在のものです】
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【目次】 TOPICS BRIGHTが選ぶ2021年ビッグニュースTOP5 *************************************************************
ではでは、始めてまいりましょう。 まずは、第5位から・・・
第5位 「鬼滅の刃ケーキ」ショック!ケーキ等でのキャラクター利用に注意
想定以上に反響があったのがこちらのニュース。 「鬼滅の刃」のキャラクターを模したケーキを無断で販売していた事業者が著作権法違反で書類送検されたというニュースは、そのまま婚礼現場でも起こり得る話題でもあったため、メルマガで紹介した直後から「こういう場合はどうなるのですか?」などお問い合わせが多数寄せられました。 簡単に注意点をまとめると、ウェディングケーキのように「事業者が」「サービスの一環として」提供する商品等に無断でアニメキャラを活用するのは法的なリスクが生じます。 一方で「お客様が」「式場側のサービスとは別に」「独自に」持ち込まれたものであれば、 それが式場が提供する商品等と一体になっていなければ、原則として法的な問題は生じません。 このテーマ、どうぞ油断なさらずに。 第4位 電子契約の業界内での広がり
主に行政府において「押印文化を無くす」取り組みが始まったように、世の中では「紙に押印する」という従来のやり方から電子化へシフトする流れが見られます。 比較的この流れに遅れていた感のあるブライダル業界ですが、コロナの影響もあったのか、 この1年で「事業者間の契約書は電子契約で」という話を耳にする機会が増えました。 まだ「新郎新婦向けの書面」についてまで本格的に電子化しているという話はあまり多く聞きませんが、現場の業務効率化やコスト負担の軽減というメリットを求める動きは加速していくことでしょう。この辺りは新年早々にもBRIGHTから改めて解説します。 第3位 オンラインを活用した婚礼サービスの拡大
コロナ禍はブライダル業界に「オンラインサービスの拡大」という影響を与えました。 参列者全員がオンラインで参列するという形式は滅多に耳にしませんが、参列者の一部がオンラインで参列する「オンライン参列」は珍しくなくなってきました。 しかし、現場のBGMをそのまま配信する際には「公衆送信権」と「送信可能化権」という 音楽著作権の許諾を得る必要が生じてきます。 現状においては「複製権」に関するISUMのような代行申請機関が存在していないため、 オンライン配信の都度、JASRAC、NexTone、日本レコード協会等に所要の手続きをしなくてはならず、多大な業務負担が発生してしまいます。 一方で、私たちのブライダル事業は今まで「宴会場の収容人数」という物理的な制約の中でビジネスを展開していましたが、今後オンラインの活用が進めば、この制約から解放される可能性が広がります。 ビジネス上も、時代の流れからも、オンラインを活用した結婚式文化の創造は2022年の大きなテーマになっていくことでしょう。 第2位 コロナ禍における「解約料」問題
2020年にコロナ禍が始まった頃、多くのホテル・式場では、コロナを理由にした解約や延期について、所定の解約料等を請求しない『神対応』と評される対応をとりました。
しかし、コロナ禍が長期化する中で、次第に独自のルールを設け、「万が一解約となった場合」の取扱いについて新郎新婦と予め合意を得る流れが主流となりました。
そして、2021年初旬から現在に至るまで全国各地でトラブルになっているのが
「コロナ理由の解約は、不可抗力を理由としたものだから解約料は発生しないのではないか?」
という指摘を受ける『解約料の支払い拒絶問題』です。
ただ、この「コロナ理由の解約は不可抗力(それによる履行不能)である」という主張は、
(1) 緊急事態宣言下であっても結婚式の開催について自粛が要請された例はなかったこと。
(2) 「業界ガイドライン」が設けられ感染予防対策に取り組んでいること。
(3) 何よりも緊急事態宣言下であっても全国で結婚式は挙行されていること。
を踏まえると、法律的に認められるのはかなり厳しいと思われ、「コロナ理由の解約であっても解約料の支払い義務は免れない」という結論に裁判所の判断等も集約されていくものと予測しています。
コロナ禍に巡り合ってしまった新郎新婦への同情は禁じ得ませんが、一方でコロナ禍は事業者に責任があるわけでもないため、冷静かつ客観的な視点からこのようなトラブルが解決、収束していくことを願ってやみません。
第1位 BIA『モデル約款』の13年ぶりの改定
メルマガで紹介して最も反響があったテーマとしては、間違いなくこれになります。
コロナ禍での契約トラブル等を受けて、BIA(公益社団法人日本ブライダル文化振興協会)が約13年ぶりに改定した『モデル約款』についてのお問い合わせを非常に多くいただきました。
また、BIAの『モデル約款』はホテル・式場を対象としたものですが、その意向を踏まえて
『婚礼プロデュース』や『フォトウェディング』等の対新郎新婦との契約ルールがどうあるべきか、という模索も続いています。
事業者の利益が正しく守られつつ、新郎新婦にもご納得をいただきやすいルール作りへ向けた取り組みは、2022年も全国各地で続けられることでしょう。
以上、BRIGHT選定の『2021年ビッグニュースTOP5』でした! 読者の皆さんにとってのTOP5はなんでしたか?
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