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BRIGHT NEWS vol.146 新法ではいつまでに報酬を支払わなければならなくなる?

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新法ではいつまでに報酬を支払わなければならなくなる?


本年11月1日から全面施行される「フリーランス保護法」によって、フリーランスに業務を委託した事業者はその報酬を「給付(=フリーランスによる業務実施)の日から60日以内」に支払う義務が課せられます。

これはつまり、ひと月分の報酬をまとめて支払う運用にする場合において

『当月分の報酬額を翌月末日までに支払う』

という運用であれば適法であるところ

『当月分の報酬額を翌々月●日までに支払う』

と定めると、すでに60日を超えることになるため違法となる、ということです。


また、この規定は「相手と支払い時期については同意しているから」という”言い訳”を一切許しません。そんな”言い訳”を認めてしまえば、この規制自体が骨抜きになってしまうからです。


なお、この支払期日のルールについては2つ例外があります。


1つ目の例外は、発注主自身がフリーランス(1:個人事業主、2:ひとり社長の会社)である場合です。

フリーランス保護法では、発注主自身がフリーランスである場合でも、別のフリーランスに業務を委託する際には契約書等での契約条件の明示義務が課されますが、この支払期日についての規制までは課されていません。

つまり「60日ルール」を留意しなければならないのは、フリーランスに対して業務を委託する、1)スタッフを雇用している個人事業主、2)役員が複数いるか1名でもスタッフを固有している会社のいずれかということになります。


2つ目の例外は、発注主が自ら別の事業者から受託した業務をフリーランスに再委託する場合で、かつ所定の項目が契約書等によって明示されていた場合です。

ブライダル業界における典型例としては司会事務所が挙げられ、司会事務所が取引先ホテルから受託した司会案件を、フリーランスの登録司会者に再委託するような場面において、登録司会者に対して予め「再委託である旨」「ホテルの商号」「ホテルからの司会事務所への報酬支払期日」の3点が明示してあった場合に限り、司会事務所は支払期日をさらに30日まで延長させることができます。

これは、もし司会業務を再委託するようなケースにおいてまで「60日ルール」が徹底されてしまうと、委託元であるホテルから司会事務所に報酬が振り込まれる期日と、司会事務所が登録司会者に報酬を支払う期日が同一日になってしまい、それは資金の流れとしてあまりに厳しいだろうという配慮によるものと思われます。


地域慣習や過去の取引実態など一切関係なく、11月1日からは全国、そして全業種一律に上記の通り支払期日のルールが変わります。

特に司会事務所や、美容や写真等の多くのフリーランスを登録しておられる事業者さんは対応に漏れがないようご準備ください。





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